シンガーソングライターが夢だった🎸第31章
昨夜はデモテープづくりなどで朝方3時頃まで、ゴソゴソやってたもんで、
ジョウメガネも私も起きたら、時計の針は正午を指していました。
良く寝れました、9時間ガッツリです。
遅めの朝食を済ませ、メガネとガワオの家に向かいます。
ガワオの家に遊びにいくのは、小学校六年生以来です。距離は1キロくらいなので、ジョウメガネと歩いて向かうことにしました。
ガワオの家に向かう途中、久しぶりに地元の路を歩きました。知らない間に草むらだったところにアパートが建っていたり、コンビニが出来ていたりと、思わぬ発見もありました。
この街で唯一の駅から真っ直ぐにつづくメインストリートを渡れば、もうすぐガワオの家です。
なんとか迷わずにガワオの家に着く事ができました。
ガワオの家の周りは、少し奥まったところにあるのですが、子供の頃に見た風景の印象とはあまり変わってはいませんでした。ガワオの家の前の空き地もそのまま残っており、車で来れたやんっと、心の中で呟きました。
ガワオ家の前から携帯でガワオに着いたことを伝えました。
ガワオはいつになく、テンション高めで我々を迎えてくれました。
もうすでにベーシストシノは、来ているとのこと。
人見知りの私は若干緊張気味ですが、ジョウメガネは一ミリも人見知りがないので、全く肩の力が入っていないようです。
これは人間の種類の問題ですね。。
私はSなので、どこかで支配したいという隠れた願望があるのか?どうしても相手を必要以上に意識してしまうのかもしれないですね。
だからどこいっても敵が多いんですかね笑。
まぁいっか、、、
遂にシノとの出会いの瞬間です。
家の中に入ると至るところに可愛い手作り人形や植物が目にはいりました。確かガワオのお母さんはこういうの好きだったかもっ、と思いながら若干狭くて急な階段を上がっていきました。
ガワオの部屋に入るとベージュ色のトレーナーにカーキ色のチノパンで、爽やかな感じの青年が軽めの笑顔で迎えてくれました。
こんにちは、はじめましてシノです!ヨロシク!うわぁー爽やかなやな。。
どっどうもっノリです!ヨロシク。
ジョウメガネはなんの躊躇もなく、こんにちわージョウですーと。
シノは爽やかで、身長も175センチはありそうな、まぁまぁの男前です。
これはバンドのメンバーとしてありがたいなぁと
密かにガッツポーズをしていました。
やはりバンドもビジュアルは大事ですからね。
私は人見知りの力が働いたのか、ギコチナイ時間は流れましたが、まずはお互いのことを話し合いました。
そこで得たシノの情報は以下でした。
草加の実家に住んでいる、彼女はいない、
好きなバンドはイエモン、ブランキー、レッチリなどゴリゴリのロックでした。。ヤバイっ、、
私の曲は、恋する日々とか、LOVEとかbye-bye -bye
とか、ペダルとかですっ。。か弱いポップではありませんか。。
本当にこのバンドに参加してくれるのか?
私の中でかなり劣等感に苛まれつつありました。
がっしかし、ガワオ、シノから嬉しい言葉を頂いたのです!
それは今までプロのアーティストのコピーバンドしかやった事がなく、オリジナルの曲バンドはこれが初めてとのことでした。
なので、とりあえずやってみよう!ということになったんです!
よっしゃー!
かなり会話の中でボディーブローをくらい、倒れかけのボクサーのようになっていたので、最後の力を振り絞って放った、一か八かの大振りのアッパーが綺麗に決まった気持ちのいい気分に好転したのです!
シノは初めて会ったのですが、フィーリングは間違いなく会う感じです。
控えめであり、言っている事は的を得ている賢い感じです。こりゃあガワオよりも頼りになりそうです。
有り難い出会いでした!
あの頃から20年経った今でもシノとは親友です。彼は今若くして上場企業の役員として活躍されています。会社が歩けるくらい近いので、たまに飲みに行っています。
人間どんな環境になっても本質は変わりません。
相変わらずいい奴ですよ。
話は戻り、なぜかその後ガワオが飼っているプレーリードッグが、ゲージから部屋のなかに逃走し、大騒ぎになりましたが、第1回打ち合わせは非常に良い感じで終了しました。
また1回目の練習も来週土曜日に決まり、ガワオが秋葉原のGOOD MANというスタジオを予約してくれました。
いやートントン拍子や
ガワオありがとう!
動物に強いジョウメガネの活躍で、無事に凶暴なプレーリードッグもゲージに戻り、解散です。
来週から遂にバンド始動です!
25歳にして初めての自分のバンド活動に胸が高鳴るノリです!
第31章はおしまい
第32章につづく
ノリ冒険記より
愛をこめて